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July 2005

食のこと

「クロワッサン」(マガジンハウス)666号を買った。
テーマは「体をきれいにする食べ方」。
ジャーナリストの櫻井よしこさんが、料理研究科の辰巳芳子さんを訪ねて話を聞く巻頭特集があったので即購入したわけなのだけど、けっこう感激してしまった。

私が環境のことや、食のことをもっとしっかり考えなくちゃ、と思わされたのは、社会人になって2年目に出会った「cafeglobe.com」というサイトがきっかけ。
ごく普通の社会に出ている女性たち(女性向けサイトなので)が、掲示板(BBS)において、「布ナプキン」「せっけんシャンプー」「重曹での洗濯」「無農薬野菜」「ゴミとの付き合い方」などのことを、「夫婦別姓問題」「靖国問題」「ジェンダー問題」、はたまた「お勧めコスメ」「流行のトレンチコート」などといった話題と同じまな板の上で語り合っていたのだった。 続きを読む

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浅田次郎「鉄道員(ぽっぽや)」

浅田次郎「鉄道員(ぽっぽや)」(集英社)を読んだ。
同名の映画は映画館、ビデオ共に1回ずつ観ていて、私の好きな映画の一つだけれど、原作を読んだのは初めて。

ここより先は、完全なるネタバレなので、追記に。 続きを読む

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退職

7月22日、パートタイムの契約が終わった。
パートタイムといっても、6年間働いた職場の部署違いなので、同僚は同じ。気心の知れた仲間と環境だった。全体的に変な人たちだったけど(私も含め)。
学生時代のアルバイト期間を含めると、この職場で丸7年働いたことになる。

前の日と当日朝、長らくいた部署の皆さんと上司に、手紙を書いた。本当は全員に書きたかったのだけど、時間切れとカード切れで渡せず。
でもやっぱり、前部署の皆さんには0から仕事を教わり、スランプの時には励まされ、共に闘ったことも(何と?)あるので、口にできない感謝の気持ちは手紙で伝えないと、と思っていた。

ランチは前の同僚と別の部署の人。
この同僚とは、一緒に出張に行ったりもしたけれど、よく言い争いもした。時々一緒に食事するも、だいたい互いに嫌な思いをすることが多かった。
その同僚の部署が変わり、仕事のことでぶつかることはなくなり、今日も楽しくランチができた。良い関係で終われるのは後味がいい。

最後の机の片付けをし、手紙を渡し、前部署の人たちがバンザイして送り出してくれ(これが笑えた)、さらに、入社直後からお世話になって、今は退職・育児している元同僚が、わざわざ「ゆりーちゃんの最後の日に来たかったから」と横浜から子連れで来てくれた。

仕事の後は、その元同僚夫妻と、これまた入社直後からお世話になって、いろんな話をしてきた先輩と4人(プラスちびちゃん一人)とで食事。
トリトンスクエアにある、豆腐懐石の店「梅の花」にフラリと入ったのだけど、普段の金曜はいっぱいになるという個室が偶然空いていたり、店員さんたちが皆心遣いが良くて、大満足な夜を過ごすことができた。

家に帰り、職場の皆が書いてくれた寄せ書きを見ながら、この日一日の出来事を思い出す。
私はある意味、仕事から「逃げて」しまったわけで、その仕事をし続けなければならない同僚たちは私のように感無量になることもない。月曜から、また闘いの日が続く。それを思うと、少し申し訳ない気持ちもするけれど、単に私個人の立場だけで考えると、とてもいい退職をさせてもらった(勝手ながら)。
終わりよければすべてよし、で、いろんなことがあったけれど、やっぱり「幸せな職場だった」というのが最後の思いとなった。

じんわりと感動していると、オットが帰宅。
机の上にある花を見ても、別部署の仲良しの人からもらったプレゼントを見ても何も感じなかったらしい。「今日は、いい日だったよ」と言った時、初めて私の退職日を思い出したようだった。
「そうか、今日だったか。…6年間、お疲れ様!」って…遅いよ~!

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心震える音楽

日記を20日近くも放置してしまった。

PCに触ること自体が少なくなって、触っても読むばかりで、書き込む気力が少し失せてしまっていたみたい。無料でできるタイピングゲームに少しはまって、ブラインドタッチの腕を上げてはみたけれど、日記からは遠のいてしまった。

前置き(言い訳?)はさておき。

私はギターを弾くくせに、音楽はあまり近い存在ではなく、音楽好きなオットの影響で徐々にいろんな音楽を聴くようになったくらい。
よくTVなどで、「思い出の曲」「夏といえばコレ」などといった特集が組まれたりするけれど、私にとっては別の世界のことでしかないことが多い。
もちろん聴くのは嫌いじゃないので、時折、すばらしい音楽に出合って心震えることもある。
とは言っても、私には、これを聴くと情景が浮かぶ、といった音楽はないと思い込んでいた。

ところがさっき、スイミングの帰り、昼食のために寄ったパン屋の「リトル・マーメイド」である曲が流れ、前奏だけで思わず涙が出そうになった。
曲名は、ソフィー・セルマーニの「PRECIOUS BURDEN」。ソフィーの、恋人の父親の死に際して、妻である母親のことを想って書いた、と解説にある。「本当につらいと思う。彼女は一生の友達を失ってしまったから」と。

この曲は、それまでただの友達であったオットと付き合うきっかけとなったメールの中にあって、付き合うことになった夜(つまり告白された夜)、彼から借りたCDに入っていた。
歌詞の中に「今あなたは大海の中に生きている 森の中に 空気の中に それは貴重な重荷 私が背負うことになった十字架 この重荷は大切な重荷」という部分がある。

オットも肉親の死ではつらい思いをしていて、この歌を聴きながら自分の背負う十字架(重荷)を受け止めようとしている、とメールにあって、まだ純粋だった私は、曲を聴きながら、心が震えて仕方がなかった。

その音楽がパン屋さんで流れ、その瞬間に、その時の心の震えが体の底から湧き上がってくるのを感じたのだった。

自分の中にそういう感情があることが新鮮で嬉しくて、付き合いだした当初のことを思って、懐かしく感じた。

帰り道、横笛(!)で「荒城の月」を吹いているおじさんがいて、これもまたいい曲だなーと思いつつ、さっきの心のできごとを記しておきたくなった。というわけで、久し振りの日記を書いてみた。

元気ちゃんは、相変わらずとっても元気。
8月の最初には故郷に帰省する予定でいる。でもスイミングは、ギリギリまで続けようかなーと思う(今日も、来週の月曜に予定日、という人が来ていて、大層驚いた)。

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